文化財保護に画期的な合板「インセクターボード(R)」新発売
株式会社 岡村製作所は、化学物質による劣化や害虫(ヒラタキクイムシ)から文化財を守る構造用合板「インセクターボード(R)」を発売いたしました。
「インセクターボード」は博物館・美術館の床、壁、天井、什器等に使用することで、これまでの合板から放出される有毒ガスや害虫の被害から文化財を守ります。
出荷に際してのホルムアルデヒド値は極めて低く、防虫剤は合板表面にはごく微量で毒性の低いものを使用いたしました。文化財を守ると同時に、人に対しても安全です。
構造材(展示室・収蔵庫の床、壁、天井や壁面展示ケース)、設備備品(展示台、独立展示ケース、収蔵棚、展示棚)、補助構造設備(展示パネル、展示台、収蔵棚、書画収蔵棚)など博物館や美術館のさまざまな場所でご利用いただけます。
インセクターボードの特長
文化財に有害な放散ガス量を抑制
- 文化財保存に有害なアンモニアを発生させない接着剤を使用しました。
- 独自の技術(特許出願中)で、原木から製作したボード中の酢酸、ギ酸を「文化財保存空間の管理濃度指針」※の基準以下まで低減してから出荷しています。
※博物館資料保存論-文化財と空気汚染、みみずく舎(2010.6)
- 防虫・ホルムアルデヒドガスに対する、JASの定めた基準をクリアしている安全性に優れた合板です。
インセクターボードを使用した空気中濃度の試算例
※東京文化財研究所ガス放散量試験方法による
※床面積1500㎡、高さ5.5m.の床・壁に使用した場合をモデルケースにしています。換気回数0.5回/h、外気濃度0ppb、室内温度22℃で試算しています。
純国内生産の優れた品質と管理
- JASの構造用合板認定で「特類・F☆☆☆☆」の認定を取得した高品質の合板です。
- 国内で製造から接着や独自の防虫剤加工、保管まで全工程を行います。さらに出荷前には3週間のシーズニング(慣らし)で徹底してガスの放散を管理した、安全性の高い製品です。
- 文化財にも、人にも極めて安全な合板です。独自の技術と厳しい管理の生産システムで、文化財を守る品質と人に対する安全性を両立させました。
【国内一括生産管理(特許申請済)】
インセクターボードは、原木の輸入を除く製造から出荷までの全ての工程を日本国内で管理しています。 接着剤及び防虫剤を塗布、さらに出荷前に3週間のシーズニングなどを行います。
【信頼できる安全性】
現在流通している構造用合板は1・2類ともに接着材に尿素材を使用しているため、文化財保存に適さないアンモニアを発生させます。
インセクターボードは尿素材を使用しない接着剤とシフェノトリン防虫剤を使用した安全性に優れた希少な合板です。また、シックハウス症候群の原因とも言われるホルムアルデヒド値も極めて低い、人にとってもやさしい建材です。
使用している防虫剤は、哺乳類や鳥類には毒性は低く、合板表面にはごく微量のため、人が合板に直接触れても安全です。
【合板の種類と評価】
- 博物館・美術館のこんなところに「インセクターボード」
- サイズ:
1800W×910D×t9mm
1800W×910D×t12mm
1800W×910D×t15mm
- オープン価格 ※運搬費用は別途
- オプション
不透湿処理仕様も承ります
- 年間販売目標 5,000枚
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