サステナビリティ情報
SUSTAINABILITYオカムラグループのサステナビリティ推進
私たちオカムラグループは、経営理念「オカムラウェイ」を通じて、全ての人々が笑顔で活き活きと働き暮らす社会の実現に貢献するため、サステナビリティへの取り組みを推進します。
基本的な考え方
オカムラグループは、「人が活きる社会の実現」にはサステナビリティを中心に捉えた事業活動が重要であるとの認識のもと、事業活動の経済的側面と同時に社会的側面・環境的側面の重要性を認識し、「オカムラグループ サステナビリティ方針」を掲げ、企業の社会的責任を果たす経営に取り組んでいます。
オカムラグループのサステナビリティの原点
経営理念「オカムラウェイ」の根底には、「創業の精神」「社是」「モットー」という、オカムラのDNAがあります。
「協同の工業・岡村製作所」としてスタートしたその創業の精神は、オカムラが協力を基礎として生まれた「みんなの会社」であり、「従業員はみな平等」という創業以来の理念を表しています。
オカムラには、「資本家(オーナー)」と「雇用される者」という関係は存在しません。従業員はみな対等で、縁あって知り合い、オカムラを繁栄させるという同じ〝志〟を持ったチームの一員です。大きな成果を生むため、互いに協力し合いチームワークを発揮するところに、「協同の工業」として発足したオカムラの礎があります。
また、社是は、企業が成長していくときの経営の拠りどころを表しており、1980年11月に定められました。創業の精神を受け継ぐ5つの言葉「創造、協力、節約、貯蓄、奉仕」からなります。5番目の「奉仕」には、会社は社会の公器、企業はお客さま(社会)から利益を得ているのであり、経営は常に社会との調和を図るために、利益の一部を直接的・間接的に社会に還元する「奉仕の精神」が必要となるという意味が込められています。
品質の高さをアピールし、1961年にモットーとしたのが「よい品は結局おトクです」です。モットーには、安物ではなく、質の高い製品とサービスを提供するというオカムラの姿勢が表れています。
これら「創業の精神」「社是」「モットー」が、現在のサステナビリティの取り組みの原点となっています。
パーパス「人が活きる社会の実現」に向けサステナビリティに取り組む
オカムラグループは創業以来、ものづくりに対する高い志を持ち、オフィスから商業施設、病院、学校、工場、物流施設まで、多様な場づくりへと事業を展開してきました。
オカムラグループは、パーパスである「人が活きる社会の実現」に向け、「豊かな発想と確かな品質で、人が活きる環境づくりを通して、社会に貢献する。」をミッションとして、全ての人々が笑顔で活き活きと働き暮らせる社会の実現を目指しています。
私たちは物質的な豊かさだけでなく、心の豊かさも育み、互いを尊重しながら自分らしい働き方や暮らし方を選択し、一人ひとりが「活きる」ことこそが、持続的な社会の実現につながると考えています。
「人が活きる社会の実現」にはサステナビリティを中心に捉えた事業活動が重要であるとの認識のもと、事業活動の経済的側面と同時に社会的側面・環境的側面の重要性を認識し、「オカムラグループ サステナビリティ方針」を掲げ、企業の社会的責任を果たす経営に取り組んでいます。
オカムラグループのマテリアリティ(経営の重要課題)
オカムラグループは、人が活きる社会の実現に向けて重要課題を特定し、4つの分野で取り組みを推進しています。
「責任ある企業活動」を経営基盤とし、「従業員の働きがいの追求」によって一人ひとりが活き活きと働きがいを感じるとともに「地球環境への取り組み」を実践することでサプライチェーン全体を通じて環境負荷を低減していきます。
事業活動を通じて「人が活きる環境の創造」を実践することにより人が活きる社会の実現に貢献します。
SDGsへの貢献
オカムラグループは各課題への取り組みを推進し、事業活動と社会貢献活動を通じて、SDGs(Sustainable Development Goals)の目標達成に貢献します。
経営の重要課題(マテリアリティ)の特定と見直し
オカムラグループはステークホルダーの皆さまからの期待や社会の要請に対し、グループ一体となって応えていくために、「人が活きる環境の創造」「従業員の働きがいの追求」「地球環境への取り組み」「責任ある企業活動」の4つの観点から重要課題を特定しています。
重要課題特定にあたっては、サステナビリティに関する各種ガイドライン、評価機関の調査項目、社内の方針や規範、さまざまなステークホルダーへのアンケートや対話等、多様な視点を統合し、ステークホルダーにとっての重要性と、オカムラグループにとっての重要性を定量的に分析しています。
また、特定した重要課題を着実に実施するため、各課題それぞれにKPIを定め年度ごとの目標値を設定して推進しています。
2023年見直しを実施
オカムラグループでは、2019年にサステナビリティ重点課題を特定しました。その後、世界的にサステナビリティの重要性がますます高まる中、外部環境の大きな変化と新中期経営計画の策定時期に合わせ2023年に見直しを実施しました。これを機に、事業リスクへの対応力強化をより重視し、その位置づけをサステナビリティの重点課題から経営の重要課題へと見直しています。それぞれの重要課題において、事業活動と関わりのある社会課題を認識するとともに、社会課題の影響によるオカムラグループにとっての主なリスクと機会を検証し、各課題へのアプローチを明確にしています。
重要課題特定プロセス
経営の重要課題については、以下のプロセスにより課題の抽出、重要性の分析等を行い、経営者レビューを通じて特定しました。(2023年特定)
重要課題マップ
ステークホルダーにとっての重要性とオカムラグループにとっての重要性を二軸に、課題をマッピングし重要課題を明確化しました。
ガバナンス
オカムラグループでは、サステナビリティの取り組みを有効的に進めるためサステナビリティ委員会を設置しています。
サステナビリティ委員会、全社横断プロジェクト等の役割
代表取締役を委員長とし、各事業本部およびコーポレート部門を統括する執行役員により構成されるサステナビリティ委員会を設置しています。同委員会では、重要課題に関する年度計画に基づき、オカムラグループ全体の取り組みを推進・サポートし、進捗をモニタリングするとともに、対応方針の立案と関連部署への展開を行っています。また、気候変動リスクを含むオカムラグループのリスク全般(機会・脅威)について、経営・財務等への影響を考慮し現状リスクの再評価および新規リスクの抽出・評価を行うとともに、重要リスクの特定と見直しを行っています。
同委員会は年2回定期開催しており、審議・決議事項および活動結果について取締役会に報告し、取締役会において当該報告内容に関する管理・監督を行っています。
サステナビリティ推進部はサステナビリティ委員会の事務局として委員会の運営を行うとともに、承認事項について社内の各組織を通じて事業活動へ展開し、定期的にフォローを行っています。
また、全社横断のサステナビリティ推進プロジェクトにおいて、各事業本部の推進フォローおよび従業員への活動の浸透を図っています。
戦略
オカムラグループは、「人を想う」ことで培ってきた3つの強み「顧客との信頼関係」「顧客課題解決力」「確かなものづくり」をさらに磨き、「人が活きる社会の実現」を目指します。「人が活きる社会の実現」にはサステナビリティを中心に捉えた事業活動が重要であるとの認識のもと、マテリアリティ(経営の重要課題)を特定するとともに、そのリスクと機会を認識し、リスクの低減・機会の創出に向けて4つの分野で取り組みを推進しています。
マテリアリティのリスクと機会
社会課題解決と環境配慮に向けてサステナビリティ・リンク・ボンドを発行
オカムラは、社会課題の解決と環境配慮を目的として、サステナビリティ・リンク・ボンドを発行しています。
2024年6月には、2022年6月に続き2回目となる同ボンド発行を行いました。
今回新たに発行した同ボンドは発行年限5年、発行額50億円、サステナビリティ・パフォーマンス・ターゲット(以下、SPT)を「2026年度に温室効果ガス排出量を2020年度比30%削減」と定め、SPT 未達となった場合、償還期日までに環境保全活動を目的とする公益社団法人・公益財団法人・国際機関・自治体認定NPO法人・地方自治体等へ社債発行額の0.15%相当額の寄付を実施するものです。
発行に向け、オカムラはサステナビリティ・リンク・ボンド・フレームワークを策定し、当該フレームワークに対し、株式会社日本格付研究所(JCR)より、国際資本市場協会(ICMA)の「サステナビリティ・リンク・ボンド原則2023」および環境省による「グリーンローン及びサステナビリティ・リンク・ローンガイドライン2022年版」への適合性に関する第三者意見を取得しています。
SPTの判定結果は、オカムラグループ サステナビリティレポートまたはウェブサイトにて公表します。
サステナビリティ・リンク・ボンド
人が活きる環境づくりをさらに促進するために
オカムラグループのDX戦略
オカムラは、社会課題の解決と持続可能な社会の実現に向けて、先端のデジタル技術の活用を積極的に行っています。
2021年8月には「経営戦略の一環としてDXの推進を強化します」という「DX宣言」を発出し、その後、2023年2月にはオカムラのDX戦略の軸となる「DX戦略方針」を定めました。
絶えず変化することが常態の社会で、機動的な事業経営を持続していくためには、常に学び続けることができる組織文化が必要との考えのもと各種取り組みを展開しています。
オカムラのDX戦略
リスク管理
オカムラグループのリスク全般について合理的にコントロールし、リスクがもたらす損失の最小化または機会の最大化を図るよう、サステナビリティ推進活動と有機的に結び付けて、計画的に推進しています。
リスク管理体制
オカムラグループは、事業目的の達成に影響を及ぼす可能性(好ましい影響・好ましくない影響の双方を含む)をリスクと認識し、リスクの特定、分析および評価を行った上で、リスクを合理的にコントロールしてリスクがもたらす損失の最小化または機会の最大化を図るよう、組織的に活動しています。
またグループのサステナビリティ活動と有機的に結びつけて、リスクマネジメントの有効性の向上を図るため、サステナビリティ委員会において、オカムラグループのリスクマネジメントに関する各種事項の決定ならびに有効性評価および改善指導を行っています。また、サステナビリティの計画的な推進を目的として設置した、サステナビリティ委員会の事務局であるサステナビリティ推進部が、リスクマネジメント事務局としても関わっており、リスクマネジメントの運営を支援・推進しています。
気候関連リスクへの対応について
重要課題の一つである「地球環境への取り組み」の活動として、パリ協定に準じた世界の平均気温上昇を、産業革命以前に比べて1.5 ℃以下に抑えるため、科学的根拠に基づく温室効果ガス排出量削減目標を設定しています。この目標は国際的なイニシアチブ「SBTi(Science Based Targets initiative)」により、2022年8月に認定を取得しました。
また、2023年5月発表の「中期経営計画2025」では、事業を通じて社会課題へ継続的に取り組む事を掲げ、今後さまざまな取り組みを進めていきます。
当社グループでは、「地球環境への取り組み」をビジネスの機会と捉え、サーキュラーエコノミー(循環経済)の概念に基づいた「サーキュラーデザイン」の考え方を策定しています。資源投入量・消費量を抑えつつ、ストックを有効活用しながら、サービス化等を通じて付加価値を生み出し、資源・製品価値の最大化、資源消費の最小化、廃棄物の発生抑止等を積極的に進め、2050年カーボンニュートラル実現に向けて着実に実行していきます。
オカムラグループ気候変動情報開示(TCFD)
指標と目標
サステナビリティ行動計画はオカムラグループのマテリアリティ(経営の重要課題)およびその他社会課題で構成されています。各課題について関係部門が達成度を測るKPIを設定し、年度目標を立てて取り組みを展開。サステナビリティ委員会・サステナビリティ推進プロジェクト等の推進組織の中で取り組みの進捗についてモニタリングしています。
サステナビリティ行動計画(重要課題)
ステークホルダーエンゲージメント
オカムラグループのステークホルダー
オカムラグループはさまざまな機会を通じて幅広いステークホルダーの皆さまとコミュニケーションを図り、ご意見やご要望を経営の充実や取り組みの改善につなげることで、社会から信頼され愛される企業を目指します。
「お客さま」「販売店さま」「お取引先」「株主・投資家」「従業員とその家族」「社会・行政」を特に重要なステークホルダーとして、基本姿勢に基づき、さまざまなコミュニケーションを図っています。
ステークホルダー | 基本姿勢 |
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お客さま | 製品そのものの品質・機能が優れていることはもちろん、質の高いサービスがあって初めて、お客さまの満足度が高まります。 オカムラグループは、「安全で高品質な製品・サービスの提供」を「行動規範」*に明記し、お客さまの満足度の向上につながる製品・ サービスを提供することを目指します。 *「行動規範」:オカムラグループの「基本方針」に基づき、企業活動において求められる心構えや行動の姿勢をまとめたもの |
販売店さま | オカムラグループは、お客さまの多様なニーズにきめ細かく対応するために、直接販売だけでなく、販売店さまを通じた製品販 売も行っています。販売店さまは私たちのパートナーであり、オカムラにとってのお客さまでもあるという考えのもとに、顧客 満足の最大化という共通の目標に向けて、相互に企業価値を高めていきます。 |
お取引先 | オカムラグループは、「購買の基本方針」の中で、「取引は自由競争を原則とし、取引先とは対等の立場で相互信頼に基づく共存 共栄を図る」との考え方を明記し、「サステナブル調達ガイドライン」を定めています。こうした視点に立ち、お取引先との公正・ 公平な取引を前提に、相互の連携による事業面の改善活動やサステナビリティを重視した調達活動を推進します。 |
株主・投資家 | 事業の発展と企業価値の持続的な向上により株主価値の拡大に努めます。また、株主・投資家の皆さまからより高い信頼を得ら れるよう、適時・適切な情報開示を行うとともに、さまざまな機会を通じたコミュニケーションの充実により、株主・投資家の 皆さまにとって有用と思われる情報を積極的に開示し、透明性の高い経営を目指します。 |
従業員とその家族 | オカムラグループは、従業員を共に企業を発展させる協力者、チームの一員と位置づけ、従業員の相互協力を重視した事業活動 を通じて、より大きな成果を生み出すことを目指します。また、公正な労使関係を基調に、一人ひとりの従業員が最大限に能力 を発揮できる職場づくりを進め、企業の成長と従業員の生活向上に結びつけます。 |
社会・行政 | 事業を行う地域の住民の皆さま、行政機関、企業、さまざまな分野の団体、さらには次代を担う若い世代など、多くの方々と積 極的に対話・交流を行い、社会との共生を図ります。 |
外部イニシアチブへの参加・社会からの評価
環境・社会・経済の課題解決に関連して、各種イニシアチブに参加しています。サステナビリティに関わるさまざまな活動は、社外の組織・団体から認定等を受けています。