株式会社岡村製作所「木材利用方針」を策定
~生物多様性の保全と持続可能な利用に向けた取り組みを推進~
株式会社 岡村製作所はこのたび、「オカムラグループ 木材利用方針」を策定いたしました。オカムラグループでは、オフィス家具や学習家具、店舗用什器などをはじめとするさまざまな製品に木材・木質材を使用しています。私たちは、「違法に伐採された木材を使用しない」「適正に管理された森林の木材を効率的に利用する」ことで本業を通じて森林生態系に配慮し、生物多様性の保全と持続可能な利用を推進します。
1.「オカムラグループ 木材利用方針」の内容
オカムラグループは、以下に定める木材利用方針に基づき、持続可能な木材利用を推進します。
1.以下の木材を利用しません。
1)絶滅危惧種
-ワシントン条約に照らして、絶滅が危惧されている樹種は利用しません。
2)違法に伐採・生産・取引された木材
-木材・木製品を調達するときは、その合法性を確認します。
3)森林生態系や地域社会に悪影響を与えている木材
-現状を調査し、リスクの最小化に努めます。
2.以下の木材の利用を拡げます。
1)信頼のある森林認証を受けた木材(または同等の証明のある木材)
-FSC,PEFC,SGECなどの森林認証材を積極的に利用します。
2)建築廃材、リサイクル材
-間伐材や端材、建築廃材などを活用した木質材を活用します。
3)国産材・地域材
-国産材・地域材の利用を拡げ、国内の環境保全に協力していきます。
※毎年発行する「株式会社岡村製作所 CSR Report」および当社のウェブサイトで、この方針に基づく具体的目標・および取り組みの実施報告をいたします。
※これまでの活動報告は各年度のCSR Reportをご覧ください。
- 2007年度以前の取り組み (2008年度版 CSR Report P.7-8)
https://www.okamura.co.jp/company/csr/pdf/2008csr.pdf - 2008年度の取り組み (2009年度版 CSR Report P.48)
https://www.okamura.co.jp/company/csr/pdf/2009csr.pdf
2.オカムラグループの木材利用状況
オカムラグループの木材利用の状況は下記に示されるとおりです。
<総物質投入量に占める木質系材料の割合>
<木質系材料の使用実績(パーティクルボードやMDFなどのリサイクル材を除く)>
オカムラが使用する木材と原産地(2008年度)
※2007年度から、オカムラが使用する木材と原産地を調査・集計しています。
オカムラグループが使用する木材・木質材は、材料全体の約5%と、割合は決して高くありません。しかしその生産地は14カ国、地域にのぼります。また、東南アジア産のラワン合板の使用割合が高いことが特徴とも言えます。
3.今後の取り組み
森林生態系保全のために、地球規模での対策が求められる事項、およびオカムラグループの木質系材料の使用実績から、今期は下記の項目を中心として、木材利用方針に基づく取り組みを展開していきます。
(1)地域材・国産材の利用拡大
日本の木材自給率は依然2割と低い水準です。国産材が利用されないことが、間伐の遅れなど、森林が有する多様な公益的機能の発揮に悪影響を及ぼしています。また、地球温暖化対策として、二酸化炭素を長期にわたって吸収・固定する木材の利用が注目されています※1。国産材の利用は、国内の林業振興、森林の機能回復、海外の森林減少の防止に大きく貢献します。
オカムラグループは今後、国産材・地域材を活用した製品作りを拡げて行きます。
※1林野庁ホームページより http://www.rinya.maff.go.jp/j/kidukai/undo.html
(2)木質系材料の調達先への合法性調査を実施
オカムラグループは、林野庁作成の「木材・木材製品の合法性、持続可能性の証明のためのガイドライン」に基づいたJOIFA(日本オフィス家具協会)事業者認定制度に沿って、木材の合法性の確認を行っています。今年度は事業者認定の更新年にあたります。これにあわせてグリーン購入法の対象である全ての木製品において、合法性・樹種・原産国等の再調査を実施します。
(3)木質材料の取り扱い実績集計と違法性のリスク評価
原産国ごとの違法伐採リスク※2を把握し、今年度の木質材料の取り扱い実績の集計と照合することで、オカムラにおける木材・木製品の違法性リスクを把握し、またその低減に努めます。
※2フェアウッド・パートナーズhttp://www.fairwood.jp/協力のもと
4.森林についての環境NGOとの連携
客観的かつ全地球的視野の木材利用方針とするために、策定に当たっては「フェアウッド・パートナーズ(国際環境NGO FoE Japan、財団法人 地球・人間環境フォーラム)」との意見交換を行いました。また今後の取り組み実施にあたっては、助言をいただきながら最適な方策で取り組んでいきます。
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