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KNOWLEDGE

1on1を行う環境のポイント

2025.1.27
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1on1とはワーカーの育成のために上司と部下が1対1で行う対話のことです。
1on1に望ましい環境を探るために、その実態について調査を行いました。

POINT:

  • ワーカーの6割が1on1を行っており、所要時間は10分以上30分未満の場合が多い。
  • 今後のキャリアや悩みだけでなく、業務に直結する内容を相談する場としても機能している。
  • 自分自身が成長できていると思う人の方が、1on1実施率が高い。

この記事では『KNOWLEDGE - WORK DESIGN REVIEW 2024 FEATURE #02 1on1を行う環境のポイント』より一部内容を抜粋してご紹介します。


1on1はオフィスで
どのように実施されている?

近年、部下の話に上司が耳を傾け、相互理解と部下の成長を支援する機会として「1on1」という施策の導入が進んでいます。オフィスでどのように1on1が実施されているのか、その実態を探るために、1on1を「上司と部下が1対1で行う対話」と定義し、調査しました。


1on1を実施している人は6割

まず、ワーカーの約6割が1on1を行っていて、その頻度は2カ月に1回程度が最も多いことがわかりました。また、所要時間は10分以上30分未満の場合が多いようです。

さらに、話す頻度が高い内容は、「仕事に関する悩み」など、上位4つは業務に直結することでしたが、「今後のキャリア」についても約4割が回答していました。1on1は、キャリアや悩みなどを話す場と考えられがちですが、それ以外に仕事の相談の場としても機能しているようです。また、プライベートや、業務の評価を話題にしている人もいることから、1on1を行う環境としては、会話の内容が周囲に漏れない工夫が必要になりそうです。


1on1と成長実感の関係

1on1を実施することにどのような効果があるのでしょうか?一般職に対しては「自分自身が成長していると思うか」、管理職に対しては「部下の成長が実感できている」かどうかについて、1on1の実施頻度別にまとめました。結果を見ると、「自分自身が成長していると思う」、「部下の成長を実感できている」と回答している人の方が、1on1を実施している人の割合が多く、実施頻度も高い傾向にあることがわかりました。


1on1はワーカーの成長に影響を与える

今回の結果から、ワーカーの成長にとって1on1を実施することは大きな影響を与えると言えそうです。では対話の内容を充実させ、その効果を高めるにはどのような環境で行えばよいのでしょうか?

PDF版(掲載ページP11〜)では「1on1を行う場所で重視すること」「1on1で好ましいと感じる位置関係」などオフィス環境につながる詳細な情報を掲載しています。
下記バナーからダウンロードしてご活用ください。

Research: 嶺野あゆみ、池田晃一、森田舞、鯨井康志
Edit: 吉田彩乃
Illustration & Infographic: 浜名信次(Beach)、堀内宏臣(Kanaalstraat Studio)
Illustration (Top Banner): Hi there
Production: Plus81