働き方・働く場の研究と視点
KNOWLEDGEコロナ5類移行後の働き方実態調査
2023年5月8日に新型コロナウイルス感染症が感染症法上の5類に移行されましたが、
それに伴いテレワークやオフィス勤務といった働き方はどのように変化したのでしょうか。
ワーカー3,000名、経営者・役員500名を対象に、
出社頻度や出社頻度のルール、出社する目的についてアンケートを行いました。
POINT:
- 1週間あたりの出社頻度が週5日以上の人が6割以上で、2022年の同時期と比較すると、この1年で平均して週に約1日出社日数が増えた。
- 自分が効率的に働けると思う出社頻度を週5日以上と回答した人は約3割で、年代や職種など個々人で認識が異なることが明らかになった。
1週間あたりの
出社頻度
まず、2023年7~8月時点の1週間あたりの出社頻度について聞いたところ、1週間あたりの出社頻度が週5日以上の人が6割以上で、平均出社日数は3.9日でした。2022年の同時期(新型コロナウイルスの第7波時期に該当)の1週間あたりの平均出社日数は2.9日だったため、この1年で週に約1日出社日数が増えています。
業種別に見ると、最も出社日数の多い医療・福祉(4.7日)と最も出社日数の少ない情報サービス業(2.7日)では、1週間あたりの出社日数が約2日異なっています。地域別に見ると、首都圏(東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県)では平均週3.5日出社、首都圏以外では週4.3日出社となっていました。業種、地域の特性に合わせて出社・テレワークが使い分けられているようです。
自分が効率的に働けると思う
出社頻度
次に、自分が効率的に働けると思う出社頻度について聞きました。
2023年7~8月時点の出社頻度は週5日以上の人が約6割いましたが、自分が効率的に働けると思う出社頻度を週5日以上と回答した人は約3割でした。世代別では年代が若いほど自分が効率的に働けると思う出社日数は少なく、職種別では「生産・製造」が最も出社日数が多く、最も日数の少ない「企画・調査・マーケティング」と比較すると0.8日ほど平均日数に差がありました。
今回の調査から、自分が効率的に働けると思う出社頻度は年代や職種など個々人で認識が異なることが明らかになりました。仕事の効率をあげるためには、企業は一律に出社頻度を設定せずに、各人の状況に合わせて柔軟に対応することが重要なのではないでしょうか。
Research: 嶺野あゆみ、池田晃一、森田舞、鯨井康志(オカムラ)
Edit: 吉田彩乃
Illustration & Infographic: 浜名信次、藤井花(Beach)
Production: Plus81