国立大学法人九州工業大学 様 旧体育館から昇華した"交わり"の形成拠点 ――産学官一体となったイノベーション創出の場
2022年5月、九州工業大学戸畑キャンパス内に、産学官一体となった新たなオープンイノベーションの場『GYMLABO(ジムラボ)』が誕生しました。GYMLABOが開設された建物は、1965年に建設された旧体育館。創立110周年記念事業としてフルリノベーションされ、学生や研究者と企業や自治体を結びつけるコワーキングスペースとして生まれ変わりました。九州工業大学は、同学が誇る「人材・知識・技術・設備」を有機的に結び付け、オープンにそしてフレキシブルに活用できる共創空間を構築することで、さらなる産学連携と教育研究活動の活性化を目指しています。
GYMLABO構想のきっかけは、新たな体育館ができたことによりその役目を終えていた旧体育館のリノベーションプロジェクトでした。「創立110周年の節目に記念となるシンボルを創りたい」という想いと、2019年当時盛んに行われはじめていた産学連携プロジェクトの活動の場を設けたいという希望が重なり、『産学官の交わりの形成拠点』というコンセプトが誕生しました。構想当初は、密閉されたプロジェクトルームがいくつも収まった空間を想定していましたが、それでは偶発的な"交わり"は期待できません。研究室同士でもなかなかつながる場所や機会がなく、閉鎖的になりがちであった状況を打開するため、研究者・企業・学生・自治体が自由に交流できるコワーキングスペースを構築するプロジェクトに発展しました。建物の設計やロゴデザイン、什器の制作などは学内研究室の知識と技術をフル活用。授業のプログラムに組み込むことで、学生とも一緒に創り上げていきました。学生からの期待値も高く、オープン初日から100名を超える利用者が訪れ、現在でも1日200名近くの学生が朝から授業の課題に取り組んだり、サークルの議論を行ったりと、自由に憩える場となっています。企業からの入居希望も多く届いており、今後はさらに産学官交流のイベントや施策が実施されていくなど、イノベーションへの道は加速していきます。
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Data
- 大学名
- 国立大学法人九州工業大学
- 所在地
- 戸畑キャンパス 北九州市戸畑区仙水町1番1号
- 納入時期
- 2022年3月