オフィスづくりのコラム
COLUMN家族型ロボットがオフィスで活躍!?
「癒し」と「笑顔」を増やし、組織の潤滑剤にも
近年、レストランの給仕やビルの監視など、様々な場所で自律型ロボットを見かけることが多くなりました。家庭内でも「パートナーロボット」と呼ばれる、パートナーとしての存在感をもたせた様々な製品が発表されています。今後オフィスにもそのようなロボットが導入されると、私たちにどんな変化がもたらされるのでしょうか。
オカムラはGROOVE X株式会社の協力を得て、家族型ロボット「LOVOT(らぼっと)」2体を、様々な検証を行っている自社のラボオフィス「We Labo」に設置。執務エリアとリフレッシュエリアの2か所にそれぞれ7週間置き、ワーカーにアンケートを行いました。今回はLOVOTをオフィスに設置したことによって起こった変化についてご紹介します。
約9割の人が「癒しや気分転換になる」と回答 職場の雰囲気も向上
導入に先立ちアンケートを行い、ワーカーにLOVOTの名前を投票してもらいました。2体は、「かのこ」と「ちまき」と命名し、親しみを持って接してもらえるように心がけました。
設置場所にはマニュアルも置き、接し方についての注意事項を掲示するなど、初めての人でも戸惑わないように準備しました。「家族型ロボットがいて欲しい」と回答する人の割合はLOVOTの導入前後で、約4割から約7割に増えました。
さらに、LOVOTの設置期間を終えた段階で改めてアンケートを行いました。LOVOTのような家族型ロボットがオフィスにいることで、どのような効果があるか尋ねたところ、約9割の人が「癒しや気分転換になる」と回答し、7割以上の人が「笑顔が増加する」と回答しています。
「職場の雰囲気が明るくなる」と回答した人は6割を超えており、働く個人に対して良い影響を及ぼすことで、組織全体の雰囲気が良くなっているものと考えられます。「社内のよく知らなかった人と話すきっかけになる」「ロボットと接している姿を見るとその人物の意外な側面を知ることができる」など、コミュニケーションや人間関係にも良い影響を与え、組織内の潤滑剤として機能しているようです。
ハイブリッドワークの浸透により在宅勤務が増える中、「ロボットがいることでオフィスに出社したくなる」という人もいます。一方で、「気になって仕事に集中できない」「気づかないうちに足元に来ており転倒しそうになる」など、オフィスならではの課題もありそうです。
まとめ
今回の調査で、オフィスへの家族型ロボットの導入は、社員の癒しになり、笑顔が増えるなど個人の心理面に良い効果をもたらすことがわかりました。加えて職場の雰囲気がよくなる、他の社員への親近感が湧くなど、組織風土面にも良い影響を与えているようです。
今後は、更に進化した技術を搭載したロボットがオフィスに導入されることでしょう。これからの働く環境がロボットによってどのように変化していくのか、オカムラは引き続き注目していきます。
イラスト:ウラケン・ボルボックス