
【アンケート調査】生産性が高い人のオフィス滞在時間は「3~5時間」
自宅などオフィス以外の場所も活用するハイブリッドワークが広がる中、様々な場所をどのように使い分けるかが大きな話題になっています。経営層が従業員に対しオフィスでの勤務を原則とする企業もあれば、テレワークを主体とした働き方を推進する企業もあり、意図するオフィスの活用方法は企業によって大きく異なるようです。
働く場所の多様化が進んでいますが、ワーカーにとって、オフィスはどんなふうに活用するのが望ましいのでしょうか?今回は、オフィスの使い方についてヒントとなる一つの研究を紹介します。
生産性の高い人は、場所にとらわれずに働いている?
今回紹介する研究は、オカムラが東京大学稲水研究室とディスカバリーズ社と共同で行った研究です。この研究では"クリエイティビティ"という指標を用いて、各ワーカーの生産性を評価し、どんなオフィスの使い方をしている人が"クリエイティビティ"が高くなるかを調べました。
一般的に「クリエイティビティが高い人」というと、独創的な才能を発揮するアーティストのような人を想像するかもしれません。しかし、今回用いたクリエイティビティという指標は、単純に独創的なアイデアを思いつくだけではなく、思いついたアイデアを実行するために周囲の人たちを巻き込んだり、適切な計画を立てたりといった実務家としての能力も含めた概念となっています。
なお、各ワーカーのクリエイティビティはアンケート調査を用いて測定し、オフィスの使い方については「ビーコン」という、位置情報を把握できる技術を用いて調査しています。
調査の結果、クリエイティビティが高いワーカーにはひとつの特徴があることがわかりました。それは「出社した際、オフィスに滞在している時間が3~5時間」であることです。

調査対象となったワーカーの1日の勤務時間が約8時間であることを考えると、ずっとオフィスで仕事をしているわけではなく、途中で外出したり、朝の出勤時間に時差を設けて出社していたりすることになります。
一方で5時間以上オフィスに滞在しているワーカーや、3時間未満のごく短い時間しかオフィスにいないワーカーは、クリエイティビティが低い傾向が確認できました。
またここでは詳しく触れませんが、クリエイティビティが高いワーカーはオフィスに滞在している間、一つの場所に留まるのではなく適度にいろいろな場所を使い分けていることもわかりました。
まとめ
調査の結果から浮かび上がったのは、クリエイティビティの高いワーカーが、主体的に行動し、オフィスを一つのツールとして使いこなしている様子です。仕事では、別々の課題を並行して対処したり、プロジェクトごとに協力するメンバーが変わったりと、状況が刻々と変わるもの。それぞれの状況に合わせて、最適な場所や時間を選択しているとも考えられます。
このように仕事の内容に合わせて働く場所を選ぶ働き方は、「ABW(Activity Based Working)」と呼ばれる働き方そのものであり、近年普及が急速に進んでいます。ただし、元々クリエイティビティが高い人が、ABWを実践していただけかもしれない点には注意が必要で、ABWを実践すれば誰でもクリエイティビティが上がるわけではない可能性もあります。
いずれにせよ、オフィスや時間の使い方をある程度ワーカー側に委ねることは、ワーカーが持っているクリエイティビティを最大化する上で、重要な意味を持っていると言えそうです。
イラスト:ウラケン・ボルボックス
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