オフィスづくりのコラム
COLUMN漁網がイスの張地に?
環境に配慮したオフィス家具でSDGsに貢献しよう
最近「SDGs」という言葉を聞く機会が増えた、という方は多いはず。SDGsとは、2030年までに達成すべきとされている「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals)」を指します。
特に地球環境については、日常生活の中でもレジ袋が有料化されたり、ストローがプラスチックから紙素材に変わったりと、具体的な取り組みを多く目にするようになりました。これまでは経済的な利益を第一としてきた企業も、自社の事業と環境との関係性を意識しなければならない状況になっているのです。
回答者の約7割が肯定的! 環境に配慮した素材をオフィス家具へ
オフィスにおける環境配慮についても、関心は高まっています。オカムラが行ったアンケートによると、「サステナブルな素材をオフィスに取り入れた方がよい」と考える人は約7割と非常に高く、積極的な取り組みが期待されていることがわかります。
オフィスでの環境配慮素材の取り入れ方としては、壁や床など内装材への配慮に加えて、家具による取り組みも考えられます。家具においては、これまでも国産の間伐材の活用やリサイクルされた樹脂材の利用など、さまざまな工夫がなされてきました。
さらに、この点で追い風となっているのは、世の中の技術開発のスピードです。冒頭で述べたように地球環境への関心が高まっていることもあり、環境負荷の少ない画期的な素材が、次々と生み出されています。
そんな中でオカムラは2021年、プラスチックの利用が海洋汚染につながっていることに着目。日本の海をきれいに保つために、オカムラが貢献できることはないかと考え、国内の使用済みの漁網をリサイクルしてできたプラスチック素材を、家具の張地の原料として用いるという新しいチャレンジに取り組みました。この取り組みは国際的なデザイン賞であるRed Dot Design Awardを獲得するなど、海外からも好評を得ています。
まとめ
オカムラでは1997年から、製品に関する独自の環境基準「GREEN WAVE」を策定し、環境に配慮した製品の充実に力を入れてきました。今後も、新しい技術を取り入れた具体的な製品化を進めていきます。
さらに家具一つひとつの視点だけでなく、「働き方」というマクロの視点でもオフィスづくりを捉え直そうとしています。オカムラの研究所はこの春、新刊『エシカルワークスタイル 自分にも人にも優しい働き方を考えてみる』を発表しました。これは「地球環境」「健康」「利他・ダイバーシティ」という3つのキーワードを軸に、これからの働き方を考察した一冊です。是非ご一読ください。
イラスト:ウラケン・ボルボックス