旧庁舎では、狭いスペースに人がひしめき合い書類に埋もれているような状態だったので、なんとかこの状況を改善し、業務の効率性を高める環境づくりをしたいと思いました。一般職員のメンバーが中心となってプロジェクトを進める形をとったのは、職員自身が働けてよかったと思える場所にしたかったからです。そうやって、皆さんの意見を取り入れながら一緒にレイアウトなどを考え、それぞれが思い描く働き方の理想形を創り上げていった時間は、とても有意義だったと思います。新庁舎整備は苦労も多かったですが、皆さんの前向きな発言に助けられながら最後までたどり着くことができました。
プロジェクトの最初の印象としては、職員の中にも新しい働き方について真摯に考えている人たちがこんなにもいるのだなと感じました。皆さんに背中を押されてこのような執務環境ができたと思っています。また、新庁舎整備推進員の意見に対して、上層部が尊重し、実現へ後押ししてくれたことも大きかったと感じています。
そうやって創り上げた新しい職場で業務をして実感したのが、振り返ると旧庁舎では、心理的な壁が多かったということです。例えば、これまでは気軽に打ち合わせをするスペースもないので会議室を予約せざるを得ない。そうすると心理的にワンクッションある。それが今では「その辺、空いているところで話そうか」と言えます。私たちの部門はフリーアドレスでオープンなフロアなので、個人の席という感覚もなくなり、また他の課と区分けされているというイメージもなくなってきました。
私は、新庁舎に窓口が集約されてかなり働きやすくなったと感じています。今までは建物が分かれていて移動が不便でしたし、市民の皆さんにとっても負担が軽減できているのではないでしょうか。番号表示ディスプレイを採用した窓口もあり、待ち状況を確認していただけるのもいいですね。
それに窓口業務はこれまで、窓口で対応するか相談室に入るかの二択のような感じでしたよね。新庁舎では、少し囲いのあるカウンターなど、場所の選択肢が増えたことがうれしいです。市民の方からは「焦らされずにゆったりと対応してもらえてよかった」という声もいただいています。