部門を越えた人の「輪」×アイデアの「和」が育つオープンフロア ――働く人のワクワクを起点としたイノベーションが生むオフィス改革

ダイコク電機株式会社 様

部門を越えた人の「輪」×アイデアの「和」が育つオープンフロア ――働く人のワクワクを起点としたイノベーションが生むオフィス改革

ダイコク電機株式会社 様

Project Data

プロジェクト名
ダイコク電機本社ビル6階 ROCCO コミュニケーションスペースプロジェクト
面積規模
約450㎡
人員規模
約390名・35ワークポイント
完成年月
2024年1月竣工

Point !

1フロアをフルリノベーションし、社員同士の交流と創造を促すワークプレイスを生み出した事例です。「ROCCO」では、一見オフィスとは思えない徹底した和の世界観をつくり出しながら、多様な働き方を設計しています。
フロアはコミュニケーションエリア、ワークエリア、ミーティングエリアの3つに分かれています。コミュニケーションエリアには、カフェスペースやダーツ、小上がりスペースなどが設けられ、他部署の社員同士が出会い、談笑できるような仕掛けが施されています。一方、ワークエリアには昇降デスクや掘りごたつの席など、バリエーション豊富なワークスペースを設けることで、集中しながら各々の創造性を発揮することが可能です。コミュニケーションエリアとワークエリアは壁で隔てずに、シームレスな空間を実現しています。ミーティングエリアの会議室はそれぞれ異なる雰囲気や機能性をもたせ、用途によって使い分けることができるように設計しました。
従来の執務エリアにはない要素を盛り込んだこのフロアを活用することで、様々な出会いや創造が生まれていくことでしょう。

<em>ROCCO エントランス</em>  ダイコク電機株式会社 様
<em>カフェコーナー</em>  ダイコク電機株式会社 様
<em>コミュニケーションエリア</em>  ダイコク電機株式会社 様
<em>ワークエリア</em>  ダイコク電機株式会社 様
<em>ミーティングエリア</em>  ダイコク電機株式会社 様

Project Story

ダイコク電機様のファーストオーダー

イノベーションの実感を新しい価値を共創するワークプレイスへ

わたしたちダイコク電機は、約50年にわたり、パチンコ・パチスロホール向けに、ホールコンピュータを中心とした情報システム機器の開発・製造・販売と、遊技機の表示・制御ユニットの開発、セールスプロモーションを手掛けています。

名古屋駅の近くにある本社ビルは、部門や関連会社ごとにフロアが分かれています。そのため社内のコミュニケーションが限定的となり、従業員が横断的に交流する場所はありませんでした。また、経営理念にある「イノベーション」をオフィスから感じづらいという課題も抱えています。

当社だけでなく、ダイコク電機グループ全体で部門を越え、働く者同士がつながって情報や価値観の共有をし、広がりのある交流を生み出したい。新たなイノベーションを起こせるオフィス環境として、倉庫として利用していた本社ビルの6階をフルリノベーションし、従業員が自由に使えるワークプレイスとして展開したいと考えています。

以前のオフィス
BEFORE
大川 元洋

ゾーニングと紹介するエリア

ゾーニングと紹介するエリア
Scene 1

非日常のオフィス空間に心が躍るエントランス

フルリノベーションを行った6階は「ROCCO」という名称が付けられています。6階をベースとし、communicationとconnectの2つのCを合わせたネーミングです。

ROCCOの世界観は「和」がモチーフ。象徴となるロゴの入った暖簾、瓦屋根をイメージした印象的なエントランス、エレベーターホールの丸窓やししおどしなど、随所で落ち着いた和の雰囲気を演出しています。エレベーターホールからエントランスまで、従来のオフィス空間から一線を画した空間が広がっています。

Scene 2

カジュアルな会話が絶えない、カフェという交差点

コミュニケーションエリア内のカフェコーナーは、ROCCOに人が集まる重要な場所となっています。「会社においしいコーヒーが飲める場所があれば足を運ぶはず」と考えたプロジェクトメンバーの狙い通り、想定した約3倍の売上が出るほど多くの人が訪れているそう。

コーヒーが出来上がるのを待つ間、カウンターテーブルを使う人と何気ない会話が生まれ、偶発的なコミュニケーションを楽しむ場に。グループ会社の従業員もカフェに足を運んでおり、今まで顔を合わせる機会のなかった人との出会いのきっかけになっています。

Scene 3

集って高め合う、多様なコミュニケーション

コミュニケーションエリアには、多様な「集う場」が存在しています。ROCCOの出入り口のすぐ右側には、軽い打合せや雑談を行う半個室が。白玉砂利の床の上に日本家屋のような小上がり空間を実現しています。

オフィスビルの中とは思えない、まるで旅館のようなリラックス空間で気持ちが切り替わります。縁側に腰掛けて雑談する場面も多く見られるROCCOの象徴的なスペースです。

Scene 4

作業効率を高めるために「選べる」ワークエリア

カフェエリアの奥には、集中して仕事に臨めるワークエリアがあります。高さやサイズ、デザインが異なる多彩な席が集まり、創造性と生産性を向上させることができます。作業時間や集中度など働き方のグラデーションに合わせて座席を選択できるので、個人の働き方の傾向や好みが反映されやすいエリアです。

ワークエリアにはサウンドコンディショニングシステムを採用。空調音のようなノイズを流して周りの音をマスキングし、コミュニケーションエリアのにぎわいをかき消す効果があります。ワンフロアの限られたスペースの中に壁を作らず、コミュニケーションエリアとワークエリアの共存を実現させた設計です。

Scene 5

用途によって選べる、バリエーション豊かなミーティングエリア

フロア内には、さまざまな用途のミーティングエリアも点在しています。

ピンク×グレーを基調とした柔らかな雰囲気の小会議室は、リラックスできるようにソファを取り入れました。学生の採用面談にも活用されています。目線を遮る半透明のシートを貼ったガラス壁により、空間を仕切りながらも開放的な印象です。

About this Project

業種
情報システム、アミューズメント事業
企業名
ダイコク電機株式会社
プロジェクト名
ダイコク電機本社ビル6階
ROCCO コミュニケーションスペースプロジェクト
所在地
名古屋市中村区那古野一丁目43番5号
WEBサイト
https://www.daikoku.co.jp/
デザイナー
関連タグ
Credit
編集
モリヤワオン(ノオト)、オカムラ編集部
執筆
笹田理恵

記事内の情報は取材当時の情報です。

この記事は2024年10月22日に公開されたものです。

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