世界のワクワクをデザインするために想像力を加速させるワークプレイス ――「集中」「共有」「交流」「創造」。4つのエリアが形づくる、自分らしい働き方

ローランド ディー.ジー.株式会社 様

世界のワクワクをデザインするために想像力を加速させるワークプレイス ――「集中」「共有」「交流」「創造」。4つのエリアが形づくる、自分らしい働き方

ローランド ディー.ジー.株式会社 様

Project Data

プロジェクト名
ローランド ディー.ジー.本社 新築プロジェクト
面積規模
7,620㎡
人員規模
約430名
完成年月
2023年9月竣工

Point !

集中、共有、交流、創造と、エリアごとに役割を分けることで、社員が働き方を自由に選ぶことができる事例をご紹介します。議論や集中作業、クリエイティブワークなど、さまざまな「働き方」にフィットする空間により、オフィスに行って働く価値を高める工夫が施されているのが特徴的。また、状況に合わせて社員が移動することで、偶発的な交流も生まれています。
オフィスに行くたびに「今日はどこで働こう」とワクワクさせる空間デザインにより、新たなイノベーションや出会いが生まれることでしょう。

<em>1階 交流エリア(カフェエリア)</em>  ローランド ディー.ジー.株式会社 様
<em>1階 集中エリア</em>  ローランド ディー.ジー.株式会社 様
<em>2階 共有エリア(BUSHITSU)</em>  ローランド ディー.ジー.株式会社 様
<em>2階 交流エリア</em>  ローランド ディー.ジー.株式会社 様
<em>2階 創造エリア</em>  ローランド ディー.ジー.株式会社 様

Project Story

ローランド ディー.ジー.様のファーストオーダー

社員の自由な働き方を支え、
共創を促したい

わたしたちは、産業用インクジェットプリンターをはじめとするコンピュータ周辺機器のメーカーです。このたび、2kmほどの距離で点在する拠点を統合するため、モノづくりのまちとして知られる静岡県浜松市のテクノポリスに新社屋を建設します。

目下の課題は、社内のコミュニケーション不足です。約30年前に建設された本社棟は会議室や執務フロアが厚い壁と扉で区切られており、部門間の交流のハードルとなっています。テレワークの普及とともに、社員同士の対話や交流が減少していることも懸念点です。

新社屋では、「働き方改革」を第一目的に風通しの良いオフィスレイアウトを採用し、社員一人ひとりが働く場所を自由に選べるようにします。これにより、部署や役職を超えた回遊が促され、積極的かつ偶発的な交流が生まれるでしょう。

オフィスづくりの主役は社員。みんなのウェルビーイングを叶えるためにも、将来を担う若手&中堅を中心とするチームに、自分たちが働くフロアのレイアウトから什器選びまで取り組んでもらいます。

以前のオフィス
BEFORE
福長 哲朗

ゾーニングと紹介するエリア

ゾーニングと紹介するエリア
Scene 1

社員もゲストもくつろげる、会社の顔となる空間

正面玄関のエントランスを抜けるとその先には、コーヒーの香り漂うカフェエリアが広がっています。ここは、来客との打ち合わせのほか、社員が休息や雑談を楽しむ際にも使われる空間です。

パントリーで提供されるこだわりの豆を使用したコーヒーは、社員から大好評。休憩に訪れた社員同士で、飲み物を準備しながらちょっとした会話が生まれています。

天井は高く開放的で、ナチュラルカラーの統一感も居心地の良さに一役買っています。窓から降り注ぐ暖かい日差しの中で、商談や打ち合わせが和やかに進んでいきます。

Scene 2

作業に打ち込める、社員のベースとなる執務エリア

作業に没頭したいときは集中エリアへ。ここには島型対向のベンチデスクが配置され、部署によってグループアドレスやフリーアドレスが導入されています。特徴的なのは、デスク上の作業スペースが広いこと。日々、図面や色彩を確認している社員も、ストレスが溜まりません。また、すべての席にUSB-CケーブルでのPC充電を可能とした液晶モニターを予め設置。ACアダプター不要で席を簡単に移動できるストレスフリーな設計となっています。加えて、個人の書類や事務用品は同じフロアに設置されたモバイルロッカーに収納することで、フリーアドレス運用のメリットを最大限に発揮しています。

デスクの間には仕切りがなく、エリア一帯がシームレスにつながっているのも印象的です。静かな空間は保ちつつ意見交換はOKのルールで運用されているので、気になることがあれば部署を越えていつでも気軽に声をかけられます。

Scene 3

人と情報が行き交い、偶然生まれるコラボレーション

吹き抜けでつながった階段を上ると、目の前に広がるのは共有エリアです。社員の動線となる大きな通路に面し、偶発的な交流を生み出す仕掛けが随所に散りばめられています。

中でも目を引くのは、プロジェクトメンバーや部署の仲間が集う「BUSHITSU(ブシツ)」でしょう。4名までの会議を行うのに最適なスペースと大型モニターを完備しながら、周辺空間にも開け放たれたデザインが特徴的です。

会議の様子を垣間見て、「ちょっとコメントしてもいい?」と飛び入り参加する社員の姿も。そこに誰かがいるだけで、役職や部門を越えた情報の交差が生まれていきます。

Scene 4

自由な交流が、豊かなアイデアをつくりだす

交流エリアでは、リビングに集うようにカジュアルな交流を楽しめます。半円型のステップベンチでは、社内向けのイベントがよく開催されています。オンラインで海外拠点のメンバーが販促の成功例を共有することも。

社員がセレクトした2階と3階の交流エリアの什器は、それぞれの自由な発想と文化を大切にした結果、遊び心にあふれたスペースとなり、豊かな交流を育んでいます。

Scene 5

活力を取り戻し、インスピレーションが高まる場

建物の北東には、まるで空港の待合室のように、大開口の窓から青空や遠く南アルプスの山並みを眺められる空間が広がっています。ここは創造エリア。あえてオフィス什器の配置を控えることで、社員が深いリラックスを得られるエリアとなっています。

一人静かに、ソファに身をうずめるもよし。小上がりの座敷席で、アイデア出しにふけるもよし。テクノロジーから離れた空間で体を休ませると、心も次第にオープンに。思い思いに創造力を巡らせることで、新たなひらめきが生まれます。

About this Project

業種
コンピュータ周辺機器メーカー
企業名
ローランド ディー.ジー.株式会社
プロジェクト名
ローランド ディー.ジー.本社 新築プロジェクト
所在地
静岡県浜松市浜名区新都田一丁目1番2号
WEBサイト
https://www.rolanddg.com/ja
デザイナー
関連タグ
Credit
編集
モリヤワオン(ノオト)、オカムラ編集部
執筆
菅原岬

記事内の情報は取材当時の情報です。

この記事は2024年9月11日に公開されたものです。

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