bp Interview

日本たばこ産業株式会社 医薬総合研究所 横浜リサーチセンター

緑に和み、 海に癒される ウェルネス・ステージ!

日本たばこ産業株式会社
安全性研究所
研究管理室長
福田 英忠 さま(右)
医薬探索研究所
調査役
山本 好久 さま(左)
安全性研究所
事務担当
岩崎 愛美 さま(中)
シナジー効果を高めながら
成果を生み出していきたい

福田:これまで秦野にあった安全性研究所の施設と、この敷地内の医薬探索研究所の施設が老朽化したこともあり、こちらの場所に両研究所の合同棟を新築することにしました。統合においては、相乗効果を高めながら成果を生み出すために、アイデアを創発できるオフィスづくりを行いました。また、今までは交流のなかった両研究所が、この機会にセミナーや交流イベントなども一緒に行うようになりましたし、お互いに刺激し合いながら成長できたらいいなと思っています。それぞれの研究所のカルチャーがあり、同じ医薬と言っても研究スタイルが異なるところもありますから、混じり合うことによる新たな気づきもたくさんあると思います。

山本:「つどう・ひらめく・うみだす」というコンセプトの元にオフィスづくりを進めてきましたが、フリーアドレスの導入に踏み切ったのも、「ひらめく」の部分をどうやって創り出そうかと考えた結果でした。

岩崎:最初はフリーアドレスへの抵抗の声もありましたが、他社のオフィスを見学して学んだことなども社内に伝えながら、意思統一を図りました。現在はそれぞれの研究所ごとのグループアドレスにしていますが、自然な形で個人に選択の幅が生まれていると思います。でも、今後は全体でのフリーアドレスを試してみるのもいいかもしれませんね。それに、他の拠点からここを訪れた人がタッチダウン的に使いやすい、溶け込みやすいオフィスにもなっています。

交流イベントなどを開催しながら「つどう」の取り組みを実践

福田:横浜の頭文字で「Yプロ」と呼んでいたオフィスづくりのプロジェクトでは、いくつかの分科会にまたがって参加した人も多く、それで全体の意思統一が取れた部分もあるかもしれません。山本さんも執務エリアと実験室の分科会の両方で活躍されました。

山本:ここは研究所ですから、実験室にはさらにこだわっている面もありますね。

岩崎:実験室も執務エリアも以前とは大きく変わり、快適な空間になりました。今までのオフィスの執務エリアでは、すし詰めのように机が並んでいて、ちょっとした打ち合わせもできませんでした。今は気軽に集まることのできる空間がたくさんあり、使いやすくなってうれしいという声を聞きます。

山本:執務エリア中央のコミュニケーションエリアで、交流イベントも行っています。普段は執務エリアでの食事は禁止していますが、その時だけはお酒やピザを持ち込み親睦を深めています。モニタを利用して大阪・高槻の医薬総合研究所とつなぎながら、横浜リサーチセンターを紹介する取り組みも行いました。

5Fのライブラリーには医薬関係の蔵書が並び、本を読みながら集中して仕事のできる環境が整えられている。

4F南側のリフレッシュスペースから、医薬探索研究所の実験室へと向かう通路。なお、4FのテーマはUMI(湘南の海)。

1F応接室には、壁面ソファも設けられている。

フロアによって色を変えると
空間の雰囲気も大きく変わる

岩崎:フロアによってテーマを変えたカラースキームを導入しましたが、色が変わると空間の雰囲気も変わりますね。そして2F、3Fでは窓の外に緑が見えて、4F、5Fと上がるにつれて外の景色は海へと変わります。それが室内の色と連動しているのは、とても心地よいと感じます。私は「Yプロ」に参加し、オフィスについて真剣に考えることができて感謝しています。これからは「人」がどうオフィスを利用するか、コンセプトの「つどう・ひらめく・うみだす」につながるオフィスの運用を考えていきたいと思います。

福田:私はプロジェクトリーダーとして、そんなに口を出さずに見守る姿勢でいましたが、メンバーの自由闊達な議論の中でオフィスづくりができたと思っています。現在はランニングコースやフリーテニスのコートづくりなど、外構でのウェルネスの整備も行っています。「Yプロ」自体はまだ続いていきます。

山本:私は定年も近く、これが最後の仕事だという想いがありました。皆さんがなるべく使いやすい実験室や執務エリアにしようと、かなりの時間をこのプロジェクトに費やしました。ハードとしての箱はなんとなくできたと思います。そして、ソフトの面で「つどう」という部分のイベントなどは、かなり実施してきました。ここから「ひらめく」につなげていくことが、次の課題かもしれませんね。

WORKER’SVoice

気分転換したい時には、リフレッシュスペースを利用したり
フリーアドレスで海の見える席を選んだりします。

私は医薬品の安全性を評価する仕事をしています。以前は秦野にいましたが、そこは単独の安全性研究所のオフィスでした。医薬探索研究所は、新薬開発のプロセスの中で初期段階に位置づけられ、私たち安全性研究所は最終段階に位置しますから、今まで2つの研究所の接点はほとんどありませんでした。オフィスを統合したことで、私たちも医薬探索研究所の最先端の技術に触れる機会が多くなり、仕事に対する視野がさらに広がったと感じます。

 新たなオフィスは執務エリアがとても開放的で、全体が見渡せるので気持ちよく仕事ができます。また、リフレッシュスペースなど、状況に応じて業務のやり方を変えられる空間がたくさんあり、それらの場を選択できます。打ち合わせには執務エリア中央のコミュニケーションエリアをよく利用しますし、文書を作成するなど集中したい時は、窓側の集中できるブースを使っています。

 フリーアドレスにより、毎日違う席に座っています。その日の業務上、会話が求められる人の近くの席を選べるので、コミュニケーションもスムーズに取れます。気分転換しようかなという時には、海が見える席を選ぶこともできます。デスクの上が整理整頓されるようになったのも良かったですね。

安全性研究所
領家 克典 さま
bp vol.32掲載(2019.11発行)