日本たばこ産業株式会社
医薬総合研究所
横浜リサーチセンター
JAPAN TOBACCO INC.
海辺の「つどう・ひらめく・うみだす」オフィスphoto:Nacása & Partners
からだ・こころ・しゃかいの
ウェルネスにつながるオフィス
70以上の国と地域で事業を展開している、JTグループ。「ひとのときを、想う。JT」というコミュニケーションワードに象徴されるように、日本たばこ産業株式会社(以下JT)は、たばこ事業、医薬事業、加工食品事業という3つの事業を柱に企業活動を行っている。
そのようなJTの医薬事業において、開発の初期段階を担う医薬探索研究所と、最終段階を受け持つ安全性研究所が、同じ拠点に集う統合新築プロジェクトが推進された。2019年5月、横浜市金沢区の海沿いに、医薬総合研究所 横浜リサーチセンターが誕生。シナジー効果を高めながら、実験室を含めてどこでも場所を選んで働けるオフィスを実現した。コンセプトは、「つどう・ひらめく・うみだす」。2・3Fは主に安全性研究所の実験室、4Fは主に医薬探索研究所の実験室とし、5Fは両研究所が共に働く執務エリアとした。ここではフリーアドレスを導入し、さまざまなタイプのコミュニケーションスペースを設けている。
新しいオフィスは、研究者自らが健康的に働くことのできる「ウェルネス・ラボラトリー」でもある。適度な運動とともに生き生きと働ける「からだのウェルネス」として、アスレチックルームなどの環境を用意した。癒されながらアイデアを創発する「こころのウェルネス」としては、各階の南北それぞれにリフレッシュスペースを設け、多様な交流の生まれる立体空間としている。さらに1Fのカフェテリアは屋外テラスや緑地に続き、リフレッシュも図れる。そして、地域とともに発展する「しゃかいのウェルネス」としては、1Fに発信の舞台となる大ホールを設けるなど、地域連携の姿勢を形にした。オフィスの中で生み出される「かけがえのないひととき」の連続は、きっと同社の医薬事業の大切な源泉となるだろう。
2F南側のリフレッシュスペース。
2F北側のリフレッシュスペースは、外の緑が心地よい空間である。2FのテーマはHIKARI(箱根の秋)。カタチやファブリックをプロジェクトで検討したオリジナルスツールで、効果的に気分転換。
1Fのカフェテリア。食堂としての利用のほか、プロジェクタなどを用いて研修やセミナーなども行われている。夏には外のテラスも使いながら、150人規模のバーベキュー大会を開催。
4Fのアスレチックルームには、卓球やフリーテニス(テニス+ピンポンの融合スポーツ)、トレーニングなどを楽しめる設備と環境が整えられている。昼休みに試合が白熱することも。
元々の医薬探索研究所の敷地内に、新たな研究所を建設。
DATA
所在地 | 神奈川県横浜市金沢区福浦1-13-2 |
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オフィス対象面積 | 5,027㎡ |
オフィス対象人員 | 300名 |
インテリア竣工 | 2019年5月 |
基本設計・意匠監修 | 山下設計 |
実施設計 | 大成建設 |
オフィス設計・デザイン | オカムラ (松本 祥昌、今井 沙耶、鈴木 尭) |