向日市は、京都盆地の南西端に位置し、JR東海道線と阪急京都線が通っており、交通の便がよく、面積は7.72k㎡と全国の市では3番目に狭い土地ながら、人口密度は京都府内の自治体でトップとなる57,500人が暮らしています。
建築後48年が経過した本庁舎は、昭和56年に改正された建築基準法(新耐震)に適合していませんでした。そこで、東向日別館として一部機能の移転を計画し、市民にとって利用しやすい位置であるショッピングモール跡地の複合施設内に移転し、サービスの向上をはかりました。別館では、窓口業務を中心とする市民課と健康福祉部の全業務と税に関する証明書発行などを行っています。最寄りの東向日駅を中心に"にぎわい"の創出も可能となったため、市街地の活性化が期待されています。
事務所は、「京都府福祉のまちづくり条例」に沿った環境を有しており、バリアフリーでユニバーサルプランに配慮したデザインになっています。
また、実際に市役所を利用される市民の皆さまの目線に立って、目的の窓口が探しやすく、窓口全体の明るさに配慮し、高齢者の方々、障がいのある方々、子育て世帯の方々、などすべての来庁者が、安心で快適に行政サービスを利用できる空間づくりをコンセプトに整備を行っています。
これからも市役所が「より気軽に、より身近になった」と感じてもらえるよう、より一層市民サービスの向上に努めています。
プロジェクトの詳細
所在地 | 京都府向日市寺戸町小佃5番地の1 |
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オフィス対象面積 | 1,400㎡ |
オフィス対象人員 | 140名 |
インテリア竣工 | 2018年 5月 |
デザイン担当 | オカムラ・木下 道夫 |
木下 道生
向日市様は、地理的に大阪と京都に囲まれた穏やかな住宅街が広がる街と聞いておりました。窓口空間の新規開設についてのプレゼンテーションやレイアウト検討では、市長とも直接意見交換させていただきました。本件の必要性と意気込みを肌で感じさせていただき、より一層力の入る案件となりました。
窓口空間は、来庁者目線でいかに迷わずにストレスなく過ごして手続きしていただけるか、満足して帰っていただけるかを考えながらレイアウトや家具選定を行いました。同時に、職員様の満足度も高くなるよう、効率的で仕事がやりやすい環境の提供を心がけました。建築設備との取り合いや照明位置なども十分に考慮し、バランスの取れた空間を構築しています。
今後も、市民サービス向上にむけ前進される向日市様を、環境整備の面よりお手伝いできればと考えております。