用語集

GLOSSARY

た行

ダンパ

空気調和設備においては、ダクトの途中に設けて断面積を変化させて空気の流れを調節する板を供えた器具を指し、ダクト内を通過する空気の量を調節する、風路を遮断するなどのために使用されます。
一枚の板が回転するバタフライダンパ、複数の板が回転する多翼式ダンパ、板を抜き差しするスライドダンパなどの形状があります。機能別には、風量を調節するための「風量調節ダンパ」、火災時に延焼を防ぐために風路を遮断する「防火ダンパ」、電気モータを搭載して開度を調節する「電動ダンパ」などの種類があります。

特定化学物質障害予防規則(特化則)

労働安全衛生法(昭和47年)の制定に伴って、昭和47年9月に交付された規則(労働省令)で、現時点での最終改正は平成20年11月12日厚生労働省令第158号。
第一条には、「労働者のがん、皮膚炎、神経障害その他の健康障害を予防するための、使用する物質の毒性の確認、代替物の使用、作業方法の確立、関係施設の改善、作業環境の整備、健康管理の徹底その他必要な措置を講じ、もって、労働者の人数並びに労働者が曝露される期間及び程度を最小限度にするよう努めなければならない。」と記載されています。
特定化学物質は、第一類、第二類、第三類に分類されており、第二類への対応措置として、「ガス、蒸気若しくは粉じんが発散する屋内作業場には、発生源を密閉する設備または局所排気装置を設けなければならない。」とされています。

トレーサーガス試験

ヒュームフード(ドラフトチャンバー)の封じ込め性能を評価するために、計測器などで測定(トレース)が可能なガスをヒュームフード内部で発生させ、外部にどのくらい漏洩するのかを測定する試験。現時点では、化学的に安定していて計測が可能なガスとして、SF6(六フッ化硫黄)が使用されています。

同時使用率

同時に使用される割合(パーセンテージ)。
ヒュームフード(ドラフトチャンバー)においては、実験者がヒュームフードの前で作業している状態と、離れている状態(非作業状態)があります。複数のヒュームフードが設置される場合、ある時間帯において設置されているヒュームフードのうち、作業中(使用中)のヒュームフードの割合を示す意味として使われます。同時使用率は時間の経過に伴って随時変動しますが、そのうち最大の値を最大同時使用率と呼びます。
VAV(可変風量)制御を行なう場合は、一つの排気ダクト系統に複数のヒュームフードを接続するのが一般的で、最大同時使用率を設定することによって設備の規模を小さく設計して、ランニングコスト(排気風量および給気風量)の低減をはかる取組みが行なわれます。家庭に引かれている水道、電気、電話などの設備も、全ての家庭が一度に同時に使用することを想定すると主設備が膨大な規模になってしまうため、同時使用率を考慮して設備されています。

ドラフトチャンバー

ヒュームフードのこと。
研究・実験用の局所排気装置の呼称で、Draft(空気を引き込む)Chamber(箱)の合成語。日本では古くからこの呼び方が使われていますが、日本でのみ通用する呼び方であり、世界的にはヒュームフード(Fume Hood)が最も広く使用されています。