作業開口高さ
ヒュームフード(ドラフトチャンバー)やバイオハザード対策用キャビネット(安全キャビネット)など前面に開閉式のサッシを有する装置において、作業を行なう際のサッシの開口高さ。例えばバイオハザード対策用クラスⅡキャビネットでは、作業開口高さは200mmや250mmに設定されていて、使用時には必ずその高さに合わせることになっています。
作業開口面積
局所排気装置の作業用開口部の面積。垂直開閉方式の前面サッシを有するヒュームフード(ドラフトチャンバー)においては、使用時の 最大開口高さ×有効幅 で面積を計算します。
作業面
作業をおこなうための平面(ワークトップ、テーブルトップ)。
サッシ
局所排気装置の前面に取り付けられている開閉用のサッシ。側面に取り付けられているものは、側面サッシと呼ばれます。サッシには、垂直可動1枚形状、垂直可動2枚形状、水平可動形状、垂直+水平可動の複合形状など様々な形状がありますが、最も一般的なのは垂直可動1枚形状です。ヒュームフード(ドラフトチャンバー)の場合は、内部が確認できるように透明の強化ガラスを使用しているのが一般的です。
遮熱板
ガスバーナー、ホットプレート、電熱器などの熱源を用いる場合、その熱源から発せられる直接熱や輻射熱が作業面などの周囲の素材に悪影響を及ぼさない様に、熱を遮断する目的で設置する板。ヒュームフード(ドラフトチャンバー)用は、平板ではなく足付き形状になっていて、下側にも空気が流れるようになっています。
静圧
物体に外から力を加えると、それに反発する応力が発生するが、流体の場合、加えられた力の向きに反対方向に応力が働く。これを圧力と呼び、流体の運動状態に関りなく、また考える流体の面の選び方によらず、一定値となります。これを静圧と呼びます。
制御風速
ヒュームフード(ドラフトチャンバー)などの開口部を有する局所排気装置において設定される、開口部を通過する空気の速度(風速)の設定値。有機溶剤中毒予防規則や特定化学物質障害予防規則では、排気装置に設定する風速を制御風速と呼んでいます。一般的には、面風速・流入風速・前面風速などとも呼ばれています。
設計開口(制限開口)
ヒュームフードやバイオハザード対策用キャビネットなど前面に開閉式のサッシを有する装置において、その開口に制限を設けた際の最大開口。例えば、垂直開閉方式の前面サッシを有するヒュームフードでは、装置としては600mm高さまでサッシを開けることができても、排気風量を削減する目的で半分の300mmに制限開口を設けることがあります。この例では、300mmが制限開口高さということになります。実際には全閉位置から300mmの高さまで前面サッシを開閉することができますが、300mmの高さで必要な制御風速が維持できる排気風量が設定されるため、300mm以上に開けてしまうと制御風速が維持できなくなります。
全熱交換機
室内の空気を換気する際に外の空気と熱交換をする装置で、室内から排気する空気から「熱」(顕熱)と「湿気」(潜熱)を室内に給気する空気に戻す装置。換気による熱のロスが少なくなるため、室内の換気装置として広く利用されています。一般的に全熱交換器は、約70%の熱を交換します。