ピクスライン
自席に縛られず、自由に環境を選んで働くことができるオフィスが増えています。お気に入りの文房具やノートパソコンなどはワーカーひとりひとりが管理するモバイル収納に格納されます。モバイル収納ピクスラインはスマートフォンによる施錠・解錠など、最適な運用方法を選べるこれからの時代の新しい収納です。
自席に縛られず、自由に環境を選んで働くことができるオフィスが増えています。お気に入りの文房具やノートパソコンなどはワーカーひとりひとりが管理するモバイル収納に格納されます。モバイル収納ピクスラインはスマートフォンによる施錠・解錠など、最適な運用方法を選べるこれからの時代の新しい収納です。
働き方改革やワーカーが自ら働く環境を選んで働くABWを加速させるため、オフィスはより気持ちよく過ごすことができる空間に変化を遂げ、オフィス家具もカラーや質感が向上している。そんな中でも、オフィス向けの収納は白い壁際に置かれて目立たない白やグレーの無機質なもののままだった。収納だけが取り残された形になっていた。ワーカーの働き方が自由になると、個人が使う収納は自席に固定されず、オフィスの中にモバイル収納という形で自由に配置されるようになり、それはすなわち他の家具との調和が求められることを意味していた。使い勝手の見直しも急務だった。ペーパーレス化が進み、代わりにノートパソコンやタブレットを常に持ち歩くことが普通になりつつある。働き方が自由になることでオフィスの運用も変化するなど、今まさに多様な働き方に対応する新しいモバイル収納のカタチが求められているのだ。
初期のラインナップ構想
多様化するニーズに応じて扉の面材を選べるようにするため、新規のヒンジを開発した。把手やヒンジの出っ張りなど視覚的な要素を可能な限り減らすことで扉の意匠性を高めた仕上がりになっている。モバイル収納ユーザーにヒアリングを行ったところ、下段が使いにくい、大きいものが入れられないなどの不満があった。解決策として縦長の庫内形状にたどり着いた。使い勝手を改良するとともに外観をスッキリ見せるという相乗効果も生まれた。内部の棚は高さが変えられるようになっており、ユーザーの好みに応じてさまざまなパターンの収納方法を選ぶことができる。
これまで以上に便利な「働き方のデジタル化」を実現するオカムラの働く環境のデジタルトランスフォーメーションサービス「Work x D(ワーク・バイ・ディー)」に対応。スマートフォンアプリによる開閉システムは、これまでのロッカーには無かった運用を可能にする。鍵のデジタル化により利便性を保ちつつ、鍵の貸出にも履歴が残るため、より安全でありながら管理者の負担が少ないロッカーに仕上がった。スマートフォンによる施錠管理ができるようになったことで、今までできなかった予約して使うなどの使い方ができるようになった。
上段:スマートフォンアプリでの解錠 下段 左:鍵の意匠性確認 下段 右:ダイヤル錠の選定
どんなに巨大なディスプレイも、一つひとつの光の粒が組み合わさって鮮やかに見えるように、
社会においても個性豊かな一人ひとりが協力することで、大きな価値を生み出していく。そんなオフィスを実現したくて、開発を進めてきた。どこでも働くことができる時代でも、それぞれの能力を十分に発揮するには、作業をサポートしてくれる仕事道具を身近に置いておけるモバイル収納が不可欠だと確信している。ピクスラインはそのような多様な個人と運用の変化に対応しながらも、家具としての美しさを保った、まさしく機能美と呼べるプロダクトとなった。変化の激しい時代だからこそ、長く使ってもらいたい。愛着を持ってもらいたい。そんな願いを込めたプロダクトだ。
左:縦置きトレーの形状確認 右:収納性の確認
収納効率を追求するとどうしても画一的になりオリジナリティを出すことさえ難しいモバイル収納というカテゴリーで、よりよい製品を提供するには何ができるのかということを見つけ出すことがまず初めの難関でした。個人用の収納をさいの目に並べた扉配置の収納では下段を使うユーザーに不満があることがわかりました。また、空間構成要素としてみた場合、白やグレーだけでなくより多くの色や柄を求める声もありました。最終的に扉配置を縦型として不平等感なく使えるスタイルにたどり着きました。扉の色柄を選べるようにするために新しいヒンジも開発しました。また、スマホによる施解錠の管理ができるようにして、デジタルトランスフォーメーションサービスも提案可能な構造を考案しました。非常時の解錠装置などの具現化には大変苦労しました。