タイトル「木のパーテーション」
オカムラデザインスペースR(ODS-R)は、「建築家と建築以外の領域の表現者との協働」を基本コンセプトに、毎年1回7月に開催して、これで第14回になります。一人の建築家を選び、「いま最も関心があって、挑戦してみたい空間・風景の創出」をお願いしますが、目指すのは建築家の個展ではなく、建築家ともう一人の表現者が協働することによって初めて可能になる新しい空間・風景づくりです。前年の12月にスタートしてマンスリー・ミーティングを重ね、オープニングを
迎えます。
昨年は、第6回から12回までのODS-Rを記録する『Collaborationアート/ 建築/ デザインのコラボレーションの現場』(彰国社)を刊行し、また、まさに時代の動きの先端を切り取るような藤本壮介さんと戸恒浩人さんの協働による第13回「雲の椅子の紙の森」を開催して、
実りの多い年でした。
今年は、企画建築家を西沢立衛さんにお願いしました。この半年間のマンスリー・ミーティングが、あらゆる可能性を考え、そこから次第に絞り込んでいく西沢さんの思考の現場となって、実に刺激的でした。最終的にパーティション、空間境界のデザインに収斂していったのは、最も関心のある事柄への挑戦という最初の依頼に対する回答でもあって誠に興味深い展開でした。しかも、厚さ2ミリ、人の身長ほどの高さの、薄い「木のパーティション」による空間づくりです。どう立ち上がってくるか。最終的にコラボレーターに選ばれたのは構造家の金田充弘さん。最終のかたちは現場で決まるとのこと、オープニングが楽しみです。
建築家西沢 立衛Ryue Nishizawa(日本)
建築家。横浜国立大学大学院建築都市スクールY-GSA教授。1966年東京都生まれ。1990年横浜国立大学大学院修士課程修了、妹島和世建築設計事務所入所。1995年妹島和世と共にSANAA 設立。
1997年西沢立衛建築設計事務所設立。
主な受賞に日本建築学会賞、ベネツィアビエンナーレ第9回国際建築展金獅子賞* 、ベルリン芸術賞*、プリツカー賞*、藝術文化勲章オフィシエ、村野藤吾賞。主な作品に、ディオール表参道*、金沢21世紀美術館*、森山邸、House A、ニューミュージアム*、十和田市現代美術館、ROLEXラーニングセンター*、豊島美術館、軽井沢千住博美術館、ルーヴル・ランス* 等。(*はSANAAとして妹島和世との共同設計及び受賞)
ウェブサイト: http://www.ryuenishizawa.com/
構造エンジニア金田 充弘Mitsuhiro Kana(日本)
1970年東京生まれ/1994年カリフォルニア大学バークレー校環境デザイン学部建築学科卒業/1996年同大学大学院土木環境工学科修士課程修了/1996年オーヴ・アラップ・アンド・パートナーズ入社/1997~99年、2005~10年、同社ロンドン事務所勤務。/2007年より東京藝術大学美術学部建築科准教授。/2002年 第12回松井源吾賞受賞
主な構造設計担当作品に、メゾン・エルメス(建築設計:Renzo Piano Building Workshop)、砥用町総合林業センター(建築設計:西沢大良建築設計事務所)、ぎふメディアコスモス(建築設計:伊東豊雄建築設計事務所)など。
開催期間 | 2016年7月20日(水)~8月5日(金) 平日 10:00~18:00 土曜 10:00-17:00(7月24、31日は休館) |
会 場 | オカムラ ガーデンコートショールーム 〒102-0094 東京都千代田区紀尾井町4-1 ニューオータニ・ガーデンコート3F [地図] TEL: 03-5276-2001 |
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シンポジウム | 「木のパーティションが誕生するまで」 2016年7月22日(金)18:30~20:30(定員50名) パネラー:西沢立衛氏 + 金田充弘氏、 アンカーマン:川向正人氏 |
主 催 | 株式会社 岡村製作所 |
後 援 | 日本建築家協会、日本建築美術工芸協会、東京インテリアプランナー協会 | 協 力 | 滝澤ベニヤ株式会社、大栄産業株式会社、ヨシエズキュイジーヌ |
制 作 | 西沢立衛建築設計事務所、株式会社ライテスト | 企 画 | OKAMURA design space R 企画実行委員会 (委員長:川向正人、企画委員:芦原太郎、北川原温、内藤廣、中村喜久男) |