ナガレ

オフィスには今、ワーカーが仕事の内容や気分に合わせて環境を選び仕事をする潮流が根付き始めている。集中して作業をする場所であったり、立ち姿勢でパソコンと向き合ったり、はたまた、くつろぎの空間でクリエイティブな発想を展開させたり。ただこれまではこのくつろげる空間を構築するためのアイテムは、仕事にはやや不向きな沈み込みが深すぎる大きなソファだったり、見た目はソファのようだが、仕事をすることに注力しすぎたために、くつろげなくなってしまったコンパクトなものなどばかり。NAGAREは自然界の「流れ」を意識させるデザインで安らぎとくつろぎを感じられる環境を提供しつつ、仕事をするためのちょうどいいサイズ、テーブルの品揃えや膝の上においてノートPCを操作するためのクッションを用意するなど、仕事をするための、美しさを纏ったソファシリーズなのだ。

NAGAREはその名の通り、「流れ」を感じさせる曲線的なデザインが特徴だ。自然の「流れ」を意識したソファとテーブルは穏やかな感覚をもたらし、現代の情報社会に安らぎの空間をつくる。まるで小川のほとりに座っているかのような平穏なひと時を提供する。有機的な曲線の集合体のようなラウンジタイプと、曲線を基調としながらもすっきりとしたデザインに仕上げたプラットフォームタイプにより、様々なニーズに対応する。大胆で審美的な訴求がなされた彫刻的なデザインが心理に働きかけるとともに、働くための機能を備えるというバランスをどこに求めるかが難しいポイントだった。デザインは米国 Rainlight と協業し、主に打ち合わせは米国で行った。

働くためのソファとするため、従来のくつろげるソファの座面よりしっかりとした硬さのウレタンを選択した。座面の角度や奥行きも仕事をする姿勢で疲れないように事務用いすの知見を参考にした。パーソナルテーブルはノートパソコンを置いて作業を行うために必要な大きさを検証しながら決めていった。働くためのくつろげる場所に重要なサポートツール群も、NAGAREのデザインコンセプトに沿って開発した。腿の上に乗せてパソコン操作が行えるワーククッションとパワークッションは、ウレタンを上下二層に分け、安定して作業するための上層は硬めのもの、下層はやわらかめのものとすることで、腿の形状に収まりやすく、ソファの座面の上に置いた時にもソファと一体感が出るようにした。強度面では米国BIFMA規格に合格しており、海外への販売も展開している。