森からつくり出す家具ではなく、
森のために生まれる家具でありたい。
2013年に長野県黒姫のアファンの森に隣接する国有林の間伐材を
ホースロギング (馬搬)で伐り出しホースロギングファニチャーが生まれました。
2014年、共感した南会津の「NPO法人みなみあいづ森林ネットワーク」がこのプロジェクトに仲間入りし、
SECOND COLLECTION“trot table”が誕生しました。
地場の材を用いて、地場でつくる
馬搬材でつくられた家具「Horse Logging Furniture」。その第2弾となる「trot table(トロット・テーブル)」は、長野県黒姫のアファンの森に隣接する人工林から伐り出した丸太と、福島県南会津の人工林から伐り出した丸太で製作が進められました。これまで培ったオカムラの地域材活用のノウハウを活かし、製材から家具作りまで南会津で行うことで、地域の活性化にも一役買うことができました。ただし、これまで手入れをしていなかったスギ人工林からの間伐材を使うということは、第1弾のときと同じように、多くのハードルがありました。
扱いづらいからこそ、工夫と愛情を
スギの木は柔らかいため、家具づくりには向かないといわれています。しかも、放置されたスギ人工林からの間伐材は、まっすぐでないもの、枝が残って節になっていたり、節が抜けて穴が聞いてしまったりしているものなど、木材として扱いづらい丸太がありました。そのような中で今回は、木の表情や温もりを残したスギ100%の家具とするため、パーツ材の太さや天板の木組みにも工夫を凝らし、同時に安全性や強度の要となる貫材にはホゾ組みを採用しています。家具の材料として使えなかった部分は、細かいチップにしてアファンの森の道に散布し森の表土を保護したり、簡易製材として、ベンチや橋の材料にするなど、一切無駄にすることなく活かしています。
もともと家具向きではないといわれるスギの間伐材は、経年変化でひびが入ったり、反りやよじれが生じたりする可能性はありますが、「trot table」は、スギの木が持つ風合いや持ち味を最大限に活かしたいと考え、オイルステイン仕上げを施し丁寧に仕上げています。また、中棚の曲線仕上げと末広がりの脚部によって馬のフォルムに見立てたデザインを採用し、ホースロギング材マークや、幸せを呼びこむラッキ・ホースシューの焼印を施しました。